居宅介護支援事業所ってなに?
居宅介護支援事業所とは、ケアマネージャーが常駐している事業所のことです。対象は要介護1以上の認定を受けた人で、利用料は全額介護保険にて支払われるため、無料で何度でも利用できます。居宅介護支援事業所では、ケアプラン(居宅サービス計画)の作成のほか、介護相談、必要なサービスの連絡や調整、介護保険に関する申請の代行を行います。
居宅介護支援事業所は、ケアマネージャーを選ぶときの判断基準のひとつになります。要介護認定後、担当のケアマネージャーを決めるときには市区町村の介護保険課や、地域包括支援センターに相談します。しかし、それらの職員は公的な施設の職員なので、具体的に「ここの事業所がいいですよ」というような、特定の事業所のみを優遇することは言えません。そのため、どのケアマネージャーに決めるかは自分で判断しなければいけません。そこで利用できるのが、居宅介護支援事業所の情報です。
居宅介護支援事業所の質を判断するポイントは2つあります。まずは、高齢者の自宅から近い事業所を選ぶこと。地域の介護サービスの情報が入手しやすいですし、何かあったときにも安心です。そして、「特定事業所加算」を受けている事業所であること。「特定事業所加算」とは、質の高いケアマネジメントを実施している居宅介護支援事業所に対して、市区町村から支払われる介護報酬が増額されることです。これにあたる事業所は、24時間体制で相談を受け付けており、ケアマネージャー1人あたりの担当利用者数に制限を設けるなど厳しい条件を満たしています。居宅介護支援事業所の質を判断するための有効な目安のひとつになるでしょう。
また、ケアマネージャー個人との相性も大切です。同じ事業所でも、それぞれの職員の能力には差があります。優秀だと評判な人でも、介護を受ける高齢者本人やその家族との相性が良いとは限りません。一度担当が決まったケアマネージャーは、何度でも変更することができますので、合わないと感じたら居宅介護支援事業所や介護保険課、地域包括支援センターに相談しましょう。